Aシード水戸工、苦しみを力に変えて。

水戸工 0(0-0、0-0、EX1-1、1-0)0 日立一

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今大会、注目の快速ドリブラー水戸工FW10鈴木洋斗(3年)。その双子の弟は、この夏まで日立一の10番を背負った鈴木海斗(3年)。洋斗はアントラーズノルテ、海斗は駒王中と中学から違う道を歩んだが幼い頃から共にサッカーに親しんだ兄弟として、高校最後の選手権で対戦を望んでいたが海斗は総体を最後に引退。残念ながら10番兄弟対決は実現しなかった。そんな因縁を含みながらこの一戦は始まった。

総体四強のAシード水戸工が満を持して臨んだ初戦、2回戦をPK戦に末、勝ち上がった古豪日立一との対戦は、序盤から地力を差を見せつけ水戸工が押し気味に試合を進める。明らかにチーム力で上回る水戸工だったがまさに初戦の堅さが否めない緊張ぶりが見て取れた。度重なる好機に明らかに力が入り過ぎ、日立一ゴールの枠を捉えられない場面が続く。

焦りからか遠目から強引にシュートを放つも効果的な一手とはならず、頼みのエースFW10鈴木洋斗(3年)のドリブル突破も日立一の組織的守備に阻まれ形になりえない展開が続く。攻める水戸工、耐える日立一の構図のまま前後半を終え、延長戦に突入する。

延長前半7分、バイタル45度の好位置から放たれたFKがそのまま日立一ゴールに吸い込まれ、水戸工はようやく先制点を奪う。延長後半もロスタイム、このまま試合を終えると思われた瞬間ドラマが生まれる。日立一CKからの水戸工ゴール前の混戦を押し込み日立一、奇蹟の同点劇。

逆に押せ押せムードとなる日立一を延長後半6分、今度は水戸工がCKから決め返し勝ち越し。そのまま難しい試合を水戸工がモノにし、準々決勝への切符を手にした。

試合後、水戸工 保科信幸監督は「厳しい戦いになることは分かっていた。だがこの(苦しい)勝利は何ものにも変え難い貴重な勝利。下手に3-0、4-0で勝つより、絶対にわれらの肥やしになる」と熱く語った。