王者鹿島学園、陥落。水戸啓明、我慢のサッカーで決勝進出。

鹿島学園 2(2-1、0-1 EX0-0、0-0)2 PK2-4 水戸啓明

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優勝候補の最右翼、鹿島学園はケガで出場を見合わせていた主将MF8梶野航平(3年)が先発復帰し右SHに入る。それに伴い準々決勝まで右SHに位置していたエースFW10橋口凛樹(3年)がFW24笹岡悠月(3年)との2トップの4-4-2という布陣で試合はスタート。

対する水戸啓明はと言うと準々決勝までと変わらず4-2-3-1不動の布陣。軸となるのはもちろんWボランチの一角、MF10荒蒔悠斗(3年)とトップ下MF7佐藤響(3年)の2枚看板。そこにDF3主将の中野翔(3年)が締め、FW11永井宏典(3年)、FW9今川晧一郎(3年)らが前線を駆け回る。

緊張感で溢れる注目の準々決勝は序盤、いきなり試合は動く。7分、啓明DFのミスを突いて学園FW橋口がフリーで流し込み待望の先制点。だが13分には啓明がすぐさま反撃する。MF7佐藤がキレのあるドリブルで駆け上がり、流れた左サイドから中央にクロス。ファーの位置にフリーで待ち受けたFW永井が落ち着いて合わせ同点とする。

更に目まぐるしく試合は動く。直後の14分には追いつかれた学園がFW橋口の個人技でシュートまで持ち込むとそれが啓明ゴールに突き刺さり勝ち越し。エース橋口、この日2点目のゴール。学園の底力を垣間見た瞬間だった。啓明は、なんとかMF荒蒔を経由して効果的なパスを前線に送りたいという意図が見え隠れしたが、学園の寄せが早く、やむなく中盤を省略してロングボールを蹴らざるを得ない状況となっていた。だがそ
こから試合は膠着状態となりそのまま後半へと決着は持ち越される。

後半5分、学園の一瞬の隙を突き、啓明に幸運が転がり込む。スローインからクリアボールのこぼれ球をMF田中樹(3年)がダイレクトボレー炸裂。豪快なミドルシュートが決まり、啓明が同点に追いつく。息を吹き返した啓明へと流れを奪われまいとして、学園ベンチも動く。水戸商戦でもも裏を故障し、この日先発を回避していたFW9富岡大智(3年)を投入。富岡は持ち味のフィジカルの強さを発揮し啓明DFに襲い掛かる。後半31分には縦パス一本、富岡が啓明DFの裏を取り、豪快に右足を振り抜くが惜しくも啓明ゴールのバーを直撃、得点ならず。

一進一退となった試合は前後半80分では決着が付かず延長戦に突入。しかしここで学園の意図は裏目となる。ケガの癒えない主将MF梶野に代わりに投入したFW15高柳朗(3年)をなんと更に途中交代させMF16池田彪真(2年)を投入。交代カードを一枚無駄にしてしまう。FWからボランチに下げたFW24笹岡も既にその存在感は消えており、富岡投入でサイドに下げた橋口をまたトップに戻すという混乱ぶりでピッチ上にベンチの意図が十分に伝わらなかったフシは否めなかった。

延長の20分はあっという間に過ぎ、PK戦へ。学園2人目、この2得点の橋口が蹴ったボールは啓明GK小沼陸斗(3年)に阻まれ、失敗。続く3人目MF深貝陸(3年)もGK小沼に阻まれた。啓明の4人目MF田山拓郎(2年)のミスキックはあったものの啓明は5人目MF荒蒔が落ちついて決め、合計4-2で熱戦の幕は落とされた。

試合後、水戸啓明巻田清一監督は「今年一番(の出来)の試合。メンタルの弱さばかり目立つチームだったが、今日の一番で強さを取り戻した」と熱く語り、主将のDF中野は「今までは失点したら下を向いてしまっていたが、今日は強い気持ちで戦えた」と試合を振り返った。