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カテゴリ: U18

明秀日立、粘る水戸啓明を突き放して2年ぶり2回目の頂点を極める。

明秀日立 2(1-0、1-0)0 水戸啓明


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いよいよ決勝を迎えた高校選手権茨城県大会。3年連続決勝進出を果たした明秀日立と4年ぶり8回目の決勝進出となった水戸啓明。それぞれ前回の全国大会では躍進を見せただけに双方ともその再現を目指し、共に負けられない熱い戦いとなった。

試合は水戸啓明が主導権を握る。この試合のキーマンと目された啓明MF10荒蒔悠斗(3年)、MF7佐藤響(3年)の二人が軸になり明秀ゴールへと襲い掛かる。特にMF7佐藤は持ち味のドリブルで明秀ゴール前へと攻め寄ると遠目からでも積極的にシュートを放ち啓明に勢いをもたらした。だが明秀も事前のスカウティングで自陣3バックのサイドを啓明が突くことは予想しており、有効なシュートは打たせない展開となる。

啓明が優勢に前半を押し進める中、明秀も負けじとミドルシュートを打つもGKの正面となるが、勢いのあるシュートは明秀にも自信をもたらし、流れを引き込まんとする。だが、双方決定機らしい決定機を得ることなく迎えたロスタイムに試合は動く。遠目からのFKを得た明秀が打ったボールは、いったんは啓明GKにはじかれるもMF荒井慧伊大(3年)が折り返し、中央で待ち受けた明秀DF19高嶋修也(2年)がヘッド一発、啓明ゴールを揺らす。

そしてそのまま前半終了の笛。啓明は無失点で折り返し、明秀の焦りを誘いたいところだったがその目論見は水泡に帰すこととなった。後半立ち上がりからボランチのMF10荒蒔をトップ下に、トップ下のMF7佐藤を前線に上げ、攻撃的な布陣で臨んだ啓明だったが、なんと直後に痛い失点を喫してしまう。後半5分、またもFKのチャンスを得た明秀はゴール前の混戦の中からMF荒井が頭で押し込み、啓明の勢いを削ぐ2点目の追加点を奪った。

こうなると完全な明秀のペース。双方とも足が止まり始め選手に疲弊した様が窺えるようになるが、明秀はフレッシュなカードを次々と投入し、流れをつかむ。対して啓明はその後の交代は1枚だけとベンチワークでも明秀は啓明を凌駕。

そしてそのまま後半は明秀が優位に試合を押し進めそのままタイムアップ。明秀が昨年の雪辱を晴らす、2年ぶりの頂点を極めた。

試合後、啓明巻田監督は「前半の失点が痛かった」と語り、明秀萬場監督も「前半の得点が勢いをもたらした」と語った、そのカギとなるゴールを決めたDF19高嶋。彼の打点の高いヘディングも見事だが、そんな彼の前にボールが流れてくるという幸運は彼が「持ってる男」の証し。全国大会でも彼のプレーには要注目だ。

明秀日立の2年ぶり2回目の優勝で幕を閉じた今大会。しかし、既に明秀以外のチームは来年の選手権をめざして新チームが動き出しており、そんな中、早くも12月には新人戦予選がスタートする。来年の熱い試合に、早くも期待の声は高まるばかりだ。


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「いい時間に点が取れたことが幸いした」

――試合を終えて、まずは感想をお願いします。
もう少し主導権を握れる時間があっても良かった。だが啓明さんは力のあるチーム、前半はウチが受けに回ってしまい、なかなか良い形が作れなかった。バタバタした場面もあったが前半終了間際という良い時間に点が取れたことで全体が落ち着いた。正直、もっと向かって行かなければならなかったと思う。

ーー得点した高嶋君の評価を
良かったと思う。得点の場面は彼の持ち味。ボールもよいところにきた。肝心の守備でもまずまず。ウチはGKの藤田らしっかりと守れる駒がいるので大崩れしないのがストロングポイント。そこで揉まれて高嶋も良くなってきている。

ーー警戒していた啓明の10荒蒔、7佐藤について
やはり彼らは上手いので何度かフィニッシュまで持ち込まれてしまった。だがその最後のところでウチの守備陣がしっかり戦えたと思う。後半頭から10番、7番それぞれ一列前に出てきたが、それはウチにとって逆に守りやすくなった。

ーー優勝できた要因は
3年連続して決勝の舞台に来れたという事実が自信になったと思う。選手らも総体で負けて、そこでまたひとつになれた。成長出来た証しだと思う。

――全国大会に向けて
思い出づくりの大会にするつもりはない。しっかりと目標を定めそこに向かっていく。一戦必勝ではあるがBEST8をターゲットに置いている。その目標を確実にすることをめざしトライする。

破竹の快進撃で堂々の3年連続決勝進出を果たした明秀日立。無敵艦隊明秀の勢いは決勝でも持続するか?

☆今大会の戦い
2回戦:10-0総和工 
3回戦:9-0佐和
準々決勝:4-0水戸工
準決勝:2-0鹿島


☆基本布陣 3-5-2

     13作山  11二瓶

  18及川  27荒井  ②深見

     10伊里  6成島

   25飯塚 19高嶋 5土田

        1藤田 

ここまでの4試合、得点25失点0。圧倒的な強さを見せて決勝まで勝ち上がってきた明秀日立。3年連続となる決勝進出でもあり、どの県大会でもコンスタントにファイナルまで勝ち上がる実力を備えた強豪チームとなった感は否めない。

稼ぎ頭FW11二瓶はIFAリーグ1部でも得点王に輝いたチームの貴重な得点源。絶好調を維持して今大会に突入し、ここまでチーム躍進の立役者となっている。またCB19高嶋は1年次から主力として活躍するなど守備だけではなくセットプレーでも得点源として重責を果たしている。守勢に回るここ一番という場面では前線でFWを担うのだが、今大会では幸いにもその役目から御免被っている。それだけチームが好調という証拠に他ならない。また守備では主将のMF2深見がやや下がり目に位置しながらもSHとしてバランスを取っている。

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FW11二瓶優大

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DF19高嶋修也

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DF2深見凛


これほどまでに爆発力を備えたチームだが、県高校総体では強さを見せつけた反面、諸刃の剣であるメンタルの弱さを露呈し因縁の鹿島相手に敗退。以来、メンタルの強さを培うハードな練習に貴重な時間を費やし今大会では、ここまで全試合で試合開始から20分以内に先制点を奪うという破壊力を見せつけここまで勝ち上がってきた。

だが、そこがウィークポイントともなる。早々に先制点を奪い安定した戦いを続けてきただけに決勝では是が非でも先制点を奪われることだけは避けたい。仮にも早々に先制されるような状況となった時、今大会では初めて、ビハインドを負うという事態となる訳でもあり、冷静なメンタル状態で試合のイニシアティブを掴めるのか懸念材料となる。

決勝ではこれまでの戦い同様、まずは先制点が必須。その前提で安定した戦いを続け、2年ぶりとなる頂点を掴みたい。

苦しい戦いを我慢の展開で勝ち上がり、頂点まであと1勝。4年ぶりの王者の座、奪還成るか?

☆今大会の戦い
2回戦:7-0伊奈 
3回戦:6-0下館工
準々決勝:1-0水戸葵陵
準決勝:2-2PK4-2鹿島学園


☆基本布陣 4-2-3-1

       9今川

  11永井 7佐藤  8田中

    10荒蒔 20高須

4増田 15吉田  ③中野  5中島

       12小沼 

今大会の水戸啓明は序盤の2,3回戦こそ圧勝で勝利したものの準々決勝の水戸葵陵戦以降、厳しい戦いを競り勝って苦しみながら勝利を手にしている。特に準決勝の鹿島学園戦では先制されても勝ち越されても2度追いつくというような粘り強さを発揮し「勝ち切った」という印象が強い。

そんなチームの原動力は、決勝の対戦相手となる明秀日立の指揮官萬場監督も要注意人物に挙げたMF7佐藤響とMF10荒蒔悠斗の2人だ。トップ下の佐藤は持ち味のドリブルで相手DFを切り裂き、圧巻の攻め上がりで得点を演出するなど水戸啓明の司令塔。左利きの荒蒔は長くケガで苦しんだものの今大会前に復帰。夏までは左SHなど務めることも多かったが、今大会では一列下がりボランチとして攻守のバランスを取りながら機を見て攻め上がる。

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MF10荒蒔悠斗


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MF7佐藤響


明秀はこの2人を止めない限り勝利はない。逆に言えばこの2人がボールを保持出来ないようなら啓明は苦しむだろう。特にここ2戦、佐藤はともかく荒蒔が前線に顔を出す機会が極端に少なくなっている。決勝も爆発的な攻撃力が自慢の明秀が相手であり、ディフェンシブな戦いは余儀なくされることは想像に難くない。

啓明はこの2人を軸に攻めつつも、主将のDF3中野を中心に踏ん張り、苦しい時間帯にロングボールで前線の9今川、11永井が上手く収めポゼッションする時間帯を増やしたいところ。そして我慢の展開の中から明秀の3バックのサイドを突き、得点をもたらしたい。

いずれにしても啓明はまずは守備からゲームを作りつつ、いかに流れを引き込むことが出来るかがカギとなるだろう。




明秀日立が因縁の鹿島を完勝で下し、ファイナルの舞台へ。

明秀日立 2(1-0、1-0)0 鹿島

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今季、明秀日立と鹿島は公式戦で4度対戦。冬の新人戦決勝は明秀がCKから豪快なヘディングシュートで先制するも逆に鹿島がCKで同じようなヘディングシュートを決め返し、そのまま同点引き分け両校優勝。夏の総体では準々決勝で激突。前半0分の明秀DFのハンドで得たPKを鹿島が決め先制。後半には明秀がFKを直接決め同点。終了間際にはまたも明秀がハンドでPK献上、鹿島に逆転を許しそのまま鹿島の勝利。そのほかにもIFAリーグ1部で2度対戦し1勝1敗の五分の星となっている。

振り返るとまさに同じような展開の戦いを繰り広げてきた両チーム、今日の一戦も拮抗した戦いが予想されたが、蓋を開けてみると明秀がその実力差を見せつけ、3年連続の決勝進出を決めた。

試合は序盤で明秀が先制する。6分、明秀の左SH、MF18及川央泰(2年)のクロスをDF2深見凛(3年)がファーからフリーで飛び込み先制ゴール。先制点を得て余裕の生まれた明秀は、アグレッシブに鹿島を攻め立てセカンドボールを拾いまくりゲームを支配する。鹿島も明秀DFラインの裏にロングボールを蹴り込み、なんとか局面の打開を図るも明秀DFの落ち着いた守備に阻まれる。

後半に入っても試合の主導権を握り続ける明秀はFKからDF19高島修也(2年)がジャンプ一番、打点の高いヘディングシュートを決め追加点を奪う。2点のビハインドを負った鹿島はケガで出場を見合わせていた主力のMF7清瀬郁也(3年)、MF10久見僚(3年)を同時投入。しかし両名とも完全にケガが癒えた訳ではなく言わばスクランブル出場。至極当然、精彩を欠いて局面を打開するには至らなかった。

必死に反撃を試みる鹿島、それをいなし寄せ付けない明秀。そのまま時間だけが過ぎ去り、とうとうタイムアップ。明秀が鹿島との今季5戦目の対戦にして完勝というべき堂々の勝利を手にした。

悔しい敗戦を喫した鹿島だったが、この日の鹿島の先発メンバー11人はすべて中体連出身の選手。ベンチ入りメンバーを見てもクラブ出身選手はわずかに一人。雑草軍団鹿島はもちろん県立校でそのハンデは決して小さくないものであったが、それを感じさせない見事な戦いぶり。まさに県立校の星というべき躍進だった。

一方の明秀は圧巻の3年連続決勝進出。この実力は本物と言っていいだろう。水戸啓明との決勝は実力校同士の顔合わせ。見応えある試合となるのは間違いない。

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